思い出とロマンを求める旅 「陸地」の島、江華のソクモ島とキョドン島


車が後を絶たないソクモ大橋

干潟に赤い毛氈を敷いたような七面草


仁川市江華郡は、国内で四番目に大きい島である江華島をはじめ、キョドン島、ソクモ島、チュムン島、ボルム島など11の有人島と18の無人島からなっている。江華島を除く他の島々は「島の中の島」または「弟島」と呼ばれた。弟島の中で、一番目と二番目が「陸地」となった。2014年7月にキョドン大橋で繋がったキョドン島と8月28日にソクモ大橋で繋がったソクモ島だ。

「陸」に変身したソクモ島
ソクモ島は海が見たければふらりと旅立つに良い島だ。恋人たちには日帰りデートコースとしても遜色がない、思い出一つぐらい残してくれる島だ。
海岸道路に沿ってボムン船着場の方向へ少し走ると海辺に異色の風景が目を引く。一面に咲いた七面草が赤い毛氈を敷いたように干潟を染めている。干潟など塩分がある土壌で育つ七面草は、1年に七回色を変えるとして付けられた名前だ。春に咲いた薄緑色の芽は次第に赤くなって花を咲かせて実を結んだ後、11月には白く枯れる。

映画「酔画仙」の撮影場所として知られたミンモル海岸はソクモ島唯一の海水浴場だ。しかし、砂があまりない。代わりに広い干潟が広がり、海水浴よりは干潟体験で人気を集めている。水が引くと現れる1キロほどの干潟で貝やカニなどの干潟に生息する生物を観察することができる。

ソクモ島の代表的な名所の普門寺に登って「まゆ毛岩」展望台に立つと、広々とした西海がひと目に入って来る。海岸の干潟と海の上に散在している島々が愛らしく感じる。その間に沈む夕日は秘境中の秘境として挙げられる。

近くの海辺に新たな観光名所として浮上したソクモ島ミネラル温泉がある。江華郡が造成した江華唯一の大衆温泉であり、露天風呂だ。カルシウムやマグネシウムなどミネラルが豊富で、肌の美容と血液循環、筋肉痛、関節炎などに効果があるという。

島の隅々まで道路があり、ドライブを楽しめる。眺め良いカフェも多い。ソクモ里トンチョン村とハ里の道路沿いには朝鮮時代の官吏を称えて建てられた不忘碑と善政碑が3~4基残っている。

時間が止まったような「隠遁の島」キョドン島
キョドン島は、北朝鮮の延白平野までわずか3.2キロの民間人出入統制線の中にあり、軍の統制を受けなければならないが、簡単な出入り申告書を書けば零時まで滞在できる。

キョドン面役所の近くのテリョン市場には1960~70年代の映画セット場を移したような路地が昔の思い出を思い浮かばせる。延白郡から避難した失郷民が故郷にあるヨンベク市場を真似って作った路地市場であり、今は活気を失って寂しいけど親しみを感じ、純朴だ。長い歳月の懐かしい雰囲気が市場を覆っている。キョドン理髪館、トンサン薬屋、コブク堂…。時間が止まったような店だ。市場を見回るには10分もかからない。

仁川記念物第23号のキョドン城は、朝鮮の仁祖7年(1629年)に水營が設置された際に築造され、町全体を囲んで外部からの侵入を防ぎ、住民を保護して軍事的・行政的な機能をしてきた。城の周りは約430m、高さは約6mで東南北に3つの城門があった。現在は半円形の南門の虹霓門だけが残っている。

キョドン島は、王族の流配地として有名だ。ソウルと近くて動静を監視しやすい上、潮流が激しくて接近が容易ではなく、最適の地だった。武臣の崔忠献によって追い出された高麗21代王の熙宗を皮切りに、安平大君、臨海君、綾昌大君など11人の王族がキョドンに流された。中宗反乱で追い出された燕山君も配流されて二ヵ月の余生を終えた。

キョドン島の名所にファゲ山は欠かせない。自動車で山の中腹のファゲ寺まで上がり、1.5キロくらい歩けば行ける。標高269mに過ぎないが、頂上から見る風景は格別だ。南へはソクモ島をはじめとする島々が、北へは海の向こうに北朝鮮の地が一目に入ってくる。晴れた日なら、開城の松岳山も見られるという。

■旅行メモ
ソクモ島のミンモル海岸一帯と、ウェポ里船着場周辺に海産物の食堂が集中している。サッパの刺身は4~6月が旬だが、冷凍物なら一年中食べられる。昔から王様に進上するほど有名な江華島のえびの塩辛で作った郷土料理が塩辛カルビだ。

豚カルビに豆腐、カボチャ、唐辛子などを入れてえびの塩辛で味付けし、生臭くなく、さっぱりしている。江華郡が運営するソクモ島自然休養林は値段も安価だが森に囲まれて家族旅行にうってつけだ。近くにペンションも多い。

真っ先に「キョドン・ゼビジップ」を訪ねてみよう。今年3月末にオープンした情報通信(IT)観光案内所兼地域住民の情報化事業の中核の役割を担う所で、キョドン島観光名所を360度見られるバーチャルリアリティ映像の体験などが可能で、CCTVを通じて北朝鮮の風景を560インチの超大型スクリーンで見ることができる。自転車を借りて観光に出ることも可能だ。 ナム・ホチョル旅行先任記者、グラフィック=イ・ウンジ記者

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