チャン・ドンゴンは知っても「チャン・ドンゴンの作品」は知らない貴方へ



「映画“ローマ・ウィズ・ラブ”(2013)にこんなセリフが出ます。ある有名人がどうして有名になったのかと話しながら、“有名なことで有名だ”と言います。本当にそうですね。若い人の中で私の作品を一度も見ていない人も多いけど、みんな私が誰かは知っていますね。もっと奮発しなければならないという気がしました」。

俳優チャン・ドンゴン(45)のイメージはこのようなものではないだろうか。「近寄り難い距離で、孤高に輝くトップスター」。しかし、彼の作品を見ると、考え方は少し変わる。「美男俳優」というタイトルには気にもとめない果敢な試みと不断の努力が、彼がどんなに演技を愛する俳優かを見せてくれる。

映画「VIP」(監督パク・フンチョン)でも彼はこれ見よがしに暴れている。米国CIAと韓国の国家情報院が合作して亡命させた北朝鮮高位幹部の息子キム・グァンイル(イ・ジョンソク)が連続殺人の容疑者になるストーリー。劇中でチャン・ドンゴンは、事件を隠蔽しようとする国情院要員パク・ジェヒョク役を演じ、冷徹さと熱さを行き来する立体的な演技を披露した。

ソウル鍾路区のカフェで会ったチャン・ドンゴンは「二つの姿を持っている点でパク・ジェヒョクという人物に魅力を感じた。香港で撮影したアクション・シーンは「見慣れたチャン・ドンゴン」の姿であったと思われる。個人的には、これまで一度もやってみていない事務職を演技するときがもっと面白かったと打ち明けた。

パク・ジェヒョクは現場要員であったが、キム・グァンイル事件をうまく処理し、事務職に昇進した人物だ。彼の任務は、キム・グァンイルを保護すること。キム・グァンイルを追う警察チェ・イド(キム・ミョンミン)とキム・グァンイルに復讐しようとする北朝鮮工作員リ・デボム(パク・ヒスン)を阻止するが、事件の真相を知るほど次第に価値観の混乱を感じるようになる。

チャン・ドンゴンは「従来の映画と同じ諜報員の姿を描くより、業務に追われる会社員の感じを出そうとした。最後の反転に向けて感情の変化を最大限隠して演技しなければならなかった。最初は感情を抑えるのが多少ぎこちなかったが、徐々にこれだと確信した」と説明した。

ジェントルなイメージと違って、これまでチャン・ドンゴンは大胆な役割を主にやってきた。「友へ、チング」(2001)、「ブラザーフッド」(2004)、「タイフーン」(2005)など。作品の中の彼はほぼ毎回タフな「男前」だった。「私の個人的趣向のためのようです。そのような映画が好きです。しかし最近は「ララランド」(2006)のようにメロドラマも魅力を感じます」。

端役で出演したデビュー作「息子と娘」(MBC・1992)以降、一度も主演を逃したことがない。それでもチャン・ドンゴンは自分の過去について「それほど満足してはいない」とした。「若い時はむしろ老人みたいでした。心配は少なくして良い結果はもっと楽しんでも良かったのに、たくさん躊躇しましたね。次の事にばかり気を取られ、与えられた状況を楽しむことができなかったのが残念です」。

「神秘主義」からは徐々に自由になりつつある。2010年5月、同い年の俳優コ・ソヨンと結婚し、2人の子どもを持つチャン・ドンゴンは父親になってその後の人生の態度に多くの変化が生じたという。「時々子供たちを連れてキッズカフェやサッカー教室に行きますね。やってみると大したことないですよ。“何でもないのに、何をそんなに大変だと思ったのか”と思うぐらい」。 クォン・ナムヨン記者

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