EU離脱草案完成も、大揺れのイギリス

英国と欧州連合(EU)が、来年3月29日に予定されている英国のEU離脱を4ヵ月後に控え、協定文の草案に合意した。2016年6月、英国が国民投票でEU離脱を決めてから29ヵ月、英国とEUが離脱交渉を開始してから17ヵ月ぶりのことだ。

しかし、今回の合意が効力を得るには、英国議会とEU27加盟国の承認を必要とする。英国で内閣の通過さえ断言できないため、EU離脱をめぐる痛みは今後も相当期間続く見通しだ。

ガーディアンやBBCなど英国のマスコミは、英国とEUがベルギーのブリュッセルで最終交渉を行った結果、実務レベルで合意したと報じた。最も大きな障害となっていたアイルランドと北アイルランドの国境問題は、EU離脱後に国境を通過する際の通行と通関手続きの厳格化を避けるために、別途の妥協案に到達するまでは英国をEUの関税同盟に残留させる案に合意した。これと共に、英国がEUに支払う賠償金は390億ポンド(約6兆円)と確定した。

しかし、草案の合意ニュース後、英国政界は与野党を問わず、蜂の巣をつついたように騒がしい。EU離脱以降も「貿易などでEUと最大限密接な関係を維持する」というメイ首相の「ソフト離脱」戦略による協定文草案に、EU離脱支持派と反対派の誰もが満足できないからだ。

先に「ハードEU離脱」を主張して辞任したボリス•ジョンソン元外相は、「伝えられた合意案通りなら英国議会が英国の法律に発言権を持てない」とし、「閣僚たちは今回の草案を否決すべきだ」と要求した。最悪の場合、内閣の総辞職や交渉案に対する全面拒否が起こる可能性が提起されている。

今回の草案が内閣の承認を得ても議会というもっと高いハードルが待っている。メイ首相が率いる政権保守党は現在、計650席の下院で315議席で多数党を占めているが、過半数には及ばない。さらに、保守党内でも、EU残留派はすでに反対票を投じるとしている。このため、メイ首相が議会で草案を通過させるには、連立政府を構成する他の政党や野党を説得しなければならない。

しかし、議会のムードは内閣よりも良くない。労働党のジェレミー•コービン党首はツイートで、「今回の交渉はめちゃくちゃ」とし、反対票を投じる意向を示した。一部の保守党議員らと連立政党である北アイルランド民主連合党(DUP)は、早くも閣僚に今回の合意案に抗議して辞任するよう要求している。

結局、こうした第1次合意にもかかわらず「無交渉離脱」への懸念は依然変わっていない。英国が何の合意もなく来年3月にEUを離れれば、英国は社会全般で深刻な混乱に陥る見通しだ。一方、一部では、気に入らない合意だとしても激しい混乱よりはましだという点で、結局は批准されるだろうという見方も出ている。

EUはベルギーのブリュッセルで英国を除いた27加盟国の大使会議を招集した。英国とのEU離脱交渉を主導したミシェル•バルニエ首席代表が交渉結果について加盟国の意見をまとめて追認する手続きを本格化するためだ。しかし、EU内でも最終合意まで超えなければならない山が少なくない。 チャン・ジヨン記者

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